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■規律委員会の裁定について
 3月28日、新井場の広島戦のタックルについて裁定が下りました。Jリーグ公式サイトに掲載されておりますが、引用すると、「(財)日本サッカー協会 競技および競技会における懲罰基準に照らして審議した結果、同選手は相手の決定的な得点の機会を反則行為によって阻止したことにより、「著しい反則行為」に相当すると判定、1試合の出場停止処分とする。」と記載されております。

 過去に審判の誤りを認めたケースは、人違いのケースのみであると記憶しております。鹿島のクラブ関係者が試合後に予想していた通り、「やっぱり今回も裁定に変更は無いか…」と怒りを通して呆れました。予想していた結果だったので、特段取り上げるつもりは無かったのですが、いつもご覧いただいている読者の方にコメントをいただいたので(ありがとうございます!)、私見を述べさせていただきます。

 
 まず、引用した箇所には記載されておりませんが、前提として、Jリーグでは、その試合の該当クラブから質問状が出された場合、ビデオ映像でプレーを確認し、規律委員会で処分を検討します。元々は審判の死角での暴力行為を裁くために取り入れられたルールであり、過去に試合後に暴力行為がビデオで確認されて、出場停止の裁定を下した例もあります。

 今回の試合では、一般の視聴者でも、スカパー!の映像により、様々な角度からスライディングの場面を確認することが出来ました。そのため、問題のシーンについて、無論、規律委員会では、色々な角度から検証することは可能となっております。私も今回の判定には納得いかないので、何度もそのプレーを確認しましたが、どう観てもボールのみにスライディングにいっている正当なプレーであり、その認識を持つことに疑いの余地はありません。

 私は試合中の審判の判定は、試合中に局面が目まぐるしく動く試合を人間が裁いている以上、ミスは不可避であると思いますので、審判の判断は、例えそれがどんな誤審であっても尊重されるべきだと思っています。そのため、試合中に誤審が起こってしまったのはしょうがないですし、『あの判定のせいで試合が壊れたから再試合にするべき』とか『誤審が起こった時間帯から試合をやり直すべき』とは思いません。主審の判定一つで、有利・不利が形成されるのも、ある意味、サッカーの醍醐味の一つであると思っております。
 今回のケースでいうと、明らかに井上主審のポジショニングが悪いので、あの判定につながっってしまったと思います。我々鹿島アントラーズサポーターにとっては、はらわたが煮えくり返る判定であり、次に試合を担当するまでに研修を受ける等して、技術レベルを底上げしてくれることを切に願いますが、あの状況下で提示されてしまったレッドカードについてはやむを得ないと思っています。

 しかし、試合後にビデオでじっくりと問題のシーンを検証することの出来る規律委員会に対しては、審判とは切り分けて考えるべきです。なぜ、じっくりと新井場のスライディングを検証して、「著しい反則行為」と判断したのでしょうか。なぜ、これまで各クラブが提出してきた質問状に対して、審判の誤りを認めるケースがこれまでなかったのでしょうか。前例を作りたくないという『事なかれ主義』がそこにあるとしか思えません。

 審判も正確な判定を下すには、高い技術が求められます。そのため、レベルの高い主審、低い主審が存在します。日本は欧州に比べて、審判の質が低いと言われますが、後から審判が下した判定に対して振り返り、誤りが認められた場合にはしっかりと研修を受けてもらって、技術レベルの改善を図ることは審判のレベル向上を図るのに、必要であると思います。衛星放送の普及に伴い、ヨーロッパサッカーの視聴が日常的に行える現在、選手やサポーターにとって欧州の各国リーグやCLが身近な存在になっております。私も良く欧州サッカーを観戦しますが、激しい攻防が繰り広げられる難しい試合を、見事にコントロールする素晴らしい審判が何人も欧州にいます。

 欧州では、各クラブからの判定に対する申し立てに対して、試合後に規律委員会で申し立て事項について検討し、審判の判定ミスを認めてカードの取消しが行われることは多いです。審判の判定が誤っていたことを認める形になるので、これが何試合か続くと、審判としては駄目な審判とレッテルを押されることになり、日本より厳しい環境に欧州の審判は身を置いていると言えるでしょう。その厳しい環境下で、自身の技術を磨き、一流の審判になっていく方がいます。

 日本では、審判不足が叫ばれるており、あまり厳しい環境に審判を置いてしまうと、審判のなり手を減らしたくないという思いはあるのでしょうが、フェアプレーに則ったクリーンな試合を展開したいのであれば、優秀な審判の存在は欠かせません。そもそも、技術的に不安のある審判が試合を裁いていれば、プレーしている選手はおろか、サポーターも一つ一つの判定に過敏になってしまいます。判定に対する責任というプレッシャーを感じながら、それを乗り越えて育っていく審判が増えていけば、日本サッカー界全体にとって有益なことだと思います。

 
 規律委員会が今回のケースを「著しい反則行為」と見なし、判定の誤りを認めなかったのは、カードを取り消す前例を作りたくないからではないかと私は思っています。前例を作ってしまうと、毎日の様にメディアから、あのカードは取り消すべきだという論議が沸きあがり、誤審を煽る報道が増えることは目に見えておりますし、サポーターからもそういった発言は増えるでしょう。そのため、現状のように、「どうせ言っても無駄だろうから…」という状況は都合が良いのかもしれません。

 先日、リーガ・エスパニョーラではこんな事がありました。前に行われた試合で2枚のイエローカードで退場処分となったセルヒオ・ラモスに対して、1枚目のカードが適切ではなかったということで次節の出場停止が取り消される決定が下されました。その異例の処置に批判が集まりましたが、何とバルセロナのチアゴに対しても、2枚目のハンドと見なされたカードが取り消されました(別の試合が対象)。優勝争いを繰り広げるバルセロナの選手に対して同様の処置を取ることで、バランスを取ったのではないかと見なされてもおかしくない裁定です。

 審判が裁ききれなかった部分を補完するべき規律委員会が、外部の圧力を受けて裁定を下すということは本来あってはならない事です。一度、主審の判定を覆すことになると上記スペインのような状況に陥る可能性もあり、そのような状況を避けるためにも、主審の判定を正当化しているのかもしれません。

 しかし、明らかなファウルを正当化して、著しい反則行為と裁定することそのものが、『著しい反則行為』だと私は思います。フェアプレーを掲げるJリーグの理念には共感を覚えておりますが、理念に則って、公正にプレーを判定して過ちを認め、カードを取り消してくれないことが残念でなりません。せめて、『新井場選手のスライディングはボールにいっている事が確認されたが、試合中の主審の判断を尊重し、出場停止を取り消す措置は取らない』のように、判定ミスを潔く認めた上で、一度、出された判定については変更しないという姿勢をとって欲しかったです。

 規律委員会が正常に機能するようになれば、前述の通り、審判レベルの向上につながると思いますし、判定ミスで被害を被った選手を救うシーンも生まれます。フェアプレーの理念にも則っていると思いますので、今後、規律委員会が正常に機能するようになることを望みます。


 最後まで読んでいただいてありがとうございます。
 今回は読者の方にいただいた御質問を元に私見を述べさせていただきました。問題を提起していただき、誠にありがとうございました。

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